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2024年04月23日
会社法の令和元年改正6-2 第2章 議決権行使書面の閲覧などの請求における、理由の明示

第2章 議決権行使書面の閲覧などの請求における、理由の明示

株主総会の議決権行使書面や委任状(代理権を証明する書面)は、株主が閲覧又は謄写を請求することができます。株主名簿の閲覧については、会社のオペレーション負担や情報保護に配慮した一定の閲覧拒絶事由が規定されている(会社法第125条第3項)のに対し、議決権行使書面等には特に拒絶事由が定められていませんでした。

 

このため、議決権行使書面等の閲覧請求が業務妨害目的でなされているのではないかとの指摘や、株主名簿の閲覧を拒絶された場合に株主の住所を確知するために濫用的に議決権行使書等の閲覧請求がなされる懸念があるとの指摘がありました。

 

このような指摘を踏まえ、今回の改正では、議決権行使書等について、株主名簿と同様の閲覧拒絶事由が追加されました(改正法第310条第8項、第311条第5項)。

株主が議決権行使書面等の閲覧請求をする場合には、請求の理由を明らかにして行わなければならないものとし (改正法310条7項後段、改正法311条4項後段、改正法312条5項後段)、これに対する会社側の拒絶事由を明文化しました(改正法310条8項各号、改正法311条5項各号、改正法312条6項各号)。

会社側の拒絶事由は、以下の4つです。

①当該請求を行う株主が、その権利の確保又は行使に関する調査の目的以外の目的で請求を行ったとき

②請求者が当該株式会社の業務の遂行を妨げ、又は株主の共同の利益を害する目的で請求を行ったとき

③請求者が、議決権行使書面等の閲覧若しくは謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき

④請求者が、過去二年以内において、議決権行使書面等の閲覧若しくは謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき

 

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