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2024年02月28日
手歯止め粉砕事故を起こした電車運転士に対する、事故後の再教育・審査不合格の結果なされた、清掃業務従事をもたらす出向命令が有効とされた例

手歯止め粉砕事故を起こした電車運転士に対する、事故後の再教育・審査不合格の結果なされた、清掃業務従事をもたらす出向命令が有効とされた例

 

名古屋地方裁判所判決/平成15年(ワ)第446号

平成16年12月15日

就労義務不存在確認等請求

【判示事項】    1 手歯止め粉砕事故を起こした電車運転士に対する、事故後の再教育・審査不合格の結果なされた、清掃業務従事をもたらす出向命令が有効とされた例

2 出向命令にかかわる権利濫用の有無についても、東亜ペイント事件最高裁判決(最2小判昭61.7.14)と同様の判断基準によって判断する事が相当とされた例

3 就業規則および労働協約に基づく、定年延長に伴う54歳以降の原則出向の措置は、人件費の増大を抑え、人事の停滞を回避する措置として、一般に業務上の必要性が肯定できるとされた例

4 原告に対する出向命令は、他職種配置が必要とされたための措置であり、借金額が増加していることも考えれば通常甘受すべき程度の不利益でち、権利濫用には当たらないとされた例

5 出向命令が業務上の必要性に基づくものであっても、反組合活動の意思が、その業務上の必要性よりも優越し、出向命令の「決定的な動機」であった場合には、不当労働行為に該当するとされた例

6 組合地方本部の執行役員に対する出向命令が、組合差別、反組合活動の意思に基づくものとはいえないとされた例

7 使用者が原告運転士を運転業務から外したことは、労務指揮権に基づく合理的なものであることに加え、運転士資格を剥奪したわけではなく、また労働契約あるいは労働協約上の根拠を有するとして、違法性が否定された例

8 上記出向命令を不当労働行為とする、組合からの無形損害の賠償請求が棄却された例

【掲載誌】     労働判例888号76頁

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