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2023年08月28日
偽造文書による登記の効力

偽造文書による登記の効力

 

 

抵当権設定登記抹消登記手続等、債務不存在確認請求事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/昭和52年(オ)第595号

【判決日付】      昭和54年4月17日

【判示事項】      偽造文書による登記の効力

【判決要旨】      偽造文書によつてなされた仮登記の無効を主張することができないものというためには、仮登記が実体的法律関係に符合し、かつ、登記義務者において登記を拒む正当な利益を有しないということだけでなく、登記権利者において仮登記の申請が適法であると信ずるにつき正当の事由があつたことを要する。

【参照条文】      不動産登記法26

             不動産登記法35

【掲載誌】        最高裁判所裁判集民事126号579頁

             金融・商事判例577号48頁

             金融法務事情901号38頁

 

 

不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)

(登記官による本人確認)

第二十四条 登記官は、登記の申請があった場合において、申請人となるべき者以外の者が申請していると疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、次条の規定により当該申請を却下すべき場合を除き、申請人又はその代表者若しくは代理人に対し、出頭を求め、質問をし、又は文書の提示その他必要な情報の提供を求める方法により、当該申請人の申請の権限の有無を調査しなければならない。

2 登記官は、前項に規定する申請人又はその代表者若しくは代理人が遠隔の地に居住しているとき、その他相当と認めるときは、他の登記所の登記官に同項の調査を嘱託することができる。

(申請の却下)

第二十五条 登記官は、次に掲げる場合には、理由を付した決定で、登記の申請を却下しなければならない。ただし、当該申請の不備が補正することができるものである場合において、登記官が定めた相当の期間内に、申請人がこれを補正したときは、この限りでない。

一 申請に係る不動産の所在地が当該申請を受けた登記所の管轄に属しないとき。

二 申請が登記事項(他の法令の規定により登記記録として登記すべき事項を含む。)以外の事項の登記を目的とするとき。

三 申請に係る登記が既に登記されているとき。

四 申請の権限を有しない者の申請によるとき。

五 申請情報又はその提供の方法がこの法律に基づく命令又はその他の法令の規定により定められた方式に適合しないとき。

六 申請情報の内容である不動産又は登記の目的である権利が登記記録と合致しないとき。

七 申請情報の内容である登記義務者(第六十五条、第七十七条、第八十九条第一項(同条第二項(第九十五条第二項において準用する場合を含む。)及び第九十五条第二項において準用する場合を含む。)、第九十三条(第九十五条第二項において準用する場合を含む。)又は第百十条前段の場合にあっては、登記名義人)の氏名若しくは名称又は住所が登記記録と合致しないとき。

八 申請情報の内容が第六十一条に規定する登記原因を証する情報の内容と合致しないとき。

九 第二十二条本文若しくは第六十一条の規定又はこの法律に基づく命令若しくはその他の法令の規定により申請情報と併せて提供しなければならないものとされている情報が提供されないとき。

十 第二十三条第一項に規定する期間内に同項の申出がないとき。

十一 表示に関する登記の申請に係る不動産の表示が第二十九条の規定による登記官の調査の結果と合致しないとき。

十二 登録免許税を納付しないとき。

十三 前各号に掲げる場合のほか、登記すべきものでないときとして政令で定めるとき。

 

 

判決文より

 しかしながら、登記が偽造文書による登記申請に基づいてされた場合においても登記義務者において右登記の無効を主張することができないものというためには、その登記の記載が実体的法律関係に符合し、かつ、登記義務者においてその登記を拒みうる特段の事情がないというだけではなく、登記権利者において当該登記申請が適法であると信ずるにつき正当の事由があることを要するものと解すべきことは、当裁判所の判例とするところである(最高裁昭和三九年(オ)第七七号同四一年一一月一八日第二小法廷判決・民集二〇巻九号一八二七頁参照)。したがつて、吉造ないし上告人らにおいて本件仮登記の無効を主張することができないものというためには、本件仮登記が実体的法律関係に符合し、かつ、登記義務者である吉造において登記を拒む正当な利益を有しないということだけでなく、登記権利者である被上告人において本件仮登記の申請が適法であると信ずるにつき正当の事由があつたことを要するものであるから、右の最後の要件の存在を認定しないまま、上告人らの請求を棄却した原判決には、偽造文書による登記の効力に関する法令の解釈適用を誤り、ひいて理由不備を犯した違法がある。論旨は理由があり、原判決はこの点において破棄を免れない。

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